DeepLで“言語インフラ”を全社に整備 海外案件拡大を支える、カナデビアのIT基盤づくり

主なポイント

・海外案件拡大で顕在化した「言語の壁」。DeepLを“言語インフラ”として整備することで解消へ

・文書・会議・対話まで。DeepL主要4製品を導入し、あらゆる場面で高品質な翻訳を実現

・約100名規模のPoCで高評価を獲得。スピーディーに全社導入へ

Kanadevia_CUSTOMER STORY_LOGO
業界
製造
DeepLのプロダクト
DeepL Voice for Meetings, DeepL Voice for Conversations, DeepL Translator, DeepL Write
主な市場
日本, アジア, ヨーロッパ, オセアニア, 北米
主な言語
日本語, 英語, 中国語, ドイツ語, など

カナデビアが推進する海外成長戦略。立ちはだかる「言語の壁」を越えるための選択とは

ごみ焼却発電プラントにおいて世界トップクラスのシェアを誇り、水処理施設や水素発生装置、メタネーションなど脱炭素化・資源循環に資する環境・エネルギー分野を幅広く手がけるカナデビア株式会社(旧・日立造船株式会社。以下、カナデビア)は、海外営業利益率を50%まで引き上げる目標を掲げています。スイスの子会社とも連携しながら、アジアやヨーロッパなどインフラ整備の需要が高い地域での事業拡大を進めています。

しかし、その推進にあたって大きな課題となったのが「言語の壁」でした。

全社で安心して使える翻訳ツールの整備が急務となるなか、同社は日常的な文書翻訳に加え、会議や対話の場でも言語の壁を意識せずにコミュニケーションできる環境を整えるため、DeepLの主要製品群を導入しました。

文書翻訳・ライティング支援の「DeepL翻訳」「DeepL Write」、オンライン会議・対面コミュニケーションを支える「DeepL Voice for Meetings」「DeepL Voice for Conversations」まで、用途に応じて使い分けられる体制を整えています。

海外事業拡大を阻む、多言語コミュニケーションの壁

──カナデビアの事業方針と、グローバル化における課題について教えてください。

末岡氏:当社では、海外事業と国内事業の営業利益比率を、将来的に50%ずつに近づけていく方針を掲げています。海外案件の拡大を進めるうえで、海外拠点との連携や情報共有は欠かせません。

一方で、社内文書の多くは日本語で作成されており、海外拠点の現地採用者から見ると「いま何が起きているのか」が把握しにくい場面もありました。IT部門としても、メンテナンス情報や社内通知などを日英併記にしたいというニーズが高まっていました。

また、海外との会議が入ると、言語への不安が心理的なハードルとなり、コミュニケーションが滞ってしまうケースもありました。こうした「言語の壁」は、結果として業務スピードにも影響する課題でした。

課題は英語だけではありません。海外では英語以外の言語での対応が必要になる場面も多く、タイ語やインドネシア語など、現地の言葉で意思疎通しなければならない場面もあります。英語ができる人材を配置するだけでは解決できないケースもあるのです。

▲ICT推進本部 情報基盤管理部 グローバル基盤管理グループ グループ長 末岡 健二氏

──DeepL導入の検討は、どのように始まったのでしょうか。

末岡氏:きっかけは、当社の役員がDeepLを強く推したことです。「ぜひDeepL製品版を導入してほしい」という、非常に熱量の高い声がありました。実際に社内を調査してみると、個人レベルでDeepLを使っていたメンバーも一定数おり、公式導入によって安心して使える環境を整えたいと考えました。

──DeepLを本格導入する以前は、どのように翻訳対応をしていたのでしょうか。

石橋氏:ファイル翻訳やテキスト翻訳ツール、そして汎用AIなどを用途に応じて使い分けていました。ただ、「これ1つで全社の標準ツールにできる」と言い切れるものはありませんでした。従量課金で予算管理や社内決裁が難しかったり、業務用途として翻訳品質が十分とは言えなかったりと、決定打に欠けていたのです。

その結果、部門や担当者ごとに使うツールや運用がばらつき、翻訳の品質や作業負荷にも差が出ていました。全社で安心して使える翻訳環境を整備しなければ、海外拠点との情報共有や日常業務のスピードにも影響する――そうした危機感がありました。だからこそ、全社で統一して使える翻訳基盤を整える必要がありました。

▲ICT推進本部 情報基盤管理部 グローバル基盤管理グループ 石橋 賢二氏

──導入に向けて、どのように検証を進めたのでしょうか。

末岡氏:2024年に、約100ユーザーを対象にPoCを実施しました。DeepLのライセンスを配布し、実際の業務で利用してもらったうえでアンケートも実施したところ、「品質が高い」「業務で使える」といった評価が多く寄せられました。

「既存ツールをどうするのか」「どう棲み分けるのか」といった懸念の声もほとんどなく、社内の合意形成はスムーズに進みました。さらに、セキュリティーや法規制への対応も十分に担保されており、選定において懸念となる点はありませんでした。その結果、導入もスピーディーに進み、約2ヶ月後は本契約に至りました。

契約・研究・ITまで。DeepL活用が全社に浸透

──現在、DeepLはどのように活用されていますか。

石橋氏:「DeepL翻訳」「DeepL Write」「DeepL Voice for Meetings」「DeepL Voice for Conversations」など複数の製品を導入し、ユーザーが用途に応じて使い分けています。アドインやデスクトップアプリも含め、利用しやすい環境を整備したことで、全社で使える環境を整備しました。

活用シーンも多岐にわたります。契約関連の文書では海外との契約書翻訳、研究所やR&D部門では文献翻訳や論文の英訳、海外案件に関わる部門では海外拠点とのコミュニケーション、IT部門では技術文書の翻訳など、幅広い業務で利用されています。

李氏:個人的に特に重宝しているのはファイル翻訳です。テキストと図表・画像が混在した資料でもレイアウトが崩れにくく、PowerPointやPDF、Wordファイルをそのまま翻訳できる点は非常に便利だと感じています。

汎用AIのファイル翻訳は「何が出てくるかわからない」という不安があり、時間もかかります。その点DeepLは処理が速く、フォーマットも保持されるため、ファイル翻訳はほぼDeepLに任せています。

▲ICT推進本部 情報基盤管理部 グローバル基盤管理グループ 李 在任氏

音声翻訳で“会議・対話”の壁をなくす。リアルタイムの議論を止めない

──音声翻訳の「DeepL Voice」はどのように活用されていますか。

石橋氏:海外出張や展示会に出展した際、対面でのコミュニケーションをサポートするために、会社支給のスマートフォンにインストールした「DeepL Voice for Conversations」を使う社員が多いです。会社のポリシー上、インストールできるアプリが制限されているため、会社公認で使えるDeepLのアプリがあることは助かっています。

李氏:「DeepL Voice for Meetings」もオンライン会議の場面でよく活用されています。代替となる仕組みがあまりないこともあり、オンライン・オフラインの両方を支える音声翻訳ツールとして、DeepL Voiceへの期待は大きいと感じています。

海外展開を加速する“言語インフラ”。全社標準の仕組みを整備

──汎用AIとの比較では、どのような違いを感じていますか。

李氏:先日、韓国語・日本語・英語・中国語の4言語が飛び交う会議で汎用AIを試したのですが、翻訳スピードが遅く、会議で使うには遅延が大きすぎると感じました。 その点、「DeepL Voice for Meetings」はオンライン会議中の発言がリアルタイムでテキスト表示されるため、会話のテンポが崩れにくく、“会話感”を保ったまま議論を進められます。会議の場でも同じ品質で翻訳できる環境を整えることは、文書翻訳と同様に“全社標準の言語インフラ”を作るうえで欠かせません。

──最後に、今後の展望を教えてください。

末岡氏:海外案件を増やす、海外拠点と連携するといった方針は重要ですが、実際には「言語の壁」が大きなハードルになります。だからこそ、言語を理由にビジネスのスピードを落とさないための“社内のインフラ”として、AI翻訳ツールを整備することが重要だと思います。

DeepLを活用することで、社員が本来の専門性を活かした仕事に集中しながら、言語の壁を越えられる。そうした環境づくりが、今後の海外展開を支える土台になることを期待しています。


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